ご無沙汰しています
鹿児島モニターの新です。
そろそろ大学も卒業と言う事で
卒論追い込みシーズンに突入し
バタバタとした日々を過ごしています。
ということで今回は釣り人の目線からではなく
卒論生の目線から釣りにまつわる話を・・・。
私は生物環境系の学科で
ゴカイの研究室に所属しています。
そう!あの釣り餌のゴカイです(笑)
となるとやる事はただ一つ
バチ抜けに関する研究しかありません!
ちなみに「バチ抜け」
というと教授は苦い顔をします(笑)
ゴカイ全般が産卵の為に泳ぐ行動を
学術的には「生殖群泳」と呼んでおり
「バチ抜け」はイトメの生殖群泳のみを差すためですが
馴染みがあるのでバチ抜けから抜け出せません・・・。
よく晩秋から冬にかけてに見られる
河川のバチ抜けがこのイトメによるものです。
体の前半分に卵や精子を詰め込んで
後ろ半分は切り離してから泳ぐという
なかなか男前な泳ぎ方をします(笑)
スピードとしてはミディアム程度。
この後、2、3月頃に始まるのが
ヤマトカワゴカイのバチ抜けです。
比較的大きなサイズな事に加えて
他のゴカイに比べて泳ぎやすいに変形する
「変態」の程度が小さいので
スピードも非常にゆっくりとした速さです。
スローからデッドスローという辺りになります。
この2種は河川絡みのバチ抜けですが
海では春から秋にかけて
様々なゴカイがバチ抜けを始めます。
俗に「トリッキーバチ」「クルクルバチ」と呼ばれている
海のゴカイがそれに当たります。
泳ぎやすく変形する変態度が大きいので
かなりのスピードで泳いで居る事が多く
ツルヒゲゴカイやヒゲブトゴカイと言う小型種も多い為
中々攻略に手こずってしまうパターンでもあります。
オウギゴカイやイソゴカイ等比較的大型の種が
泳いでいる場合もあるので一概には言えませんが
小さめで水面付近を早巻き出来るようなルアーが
功を奏すことが多いように思います。
生殖体へと変態したゴカイは
肢が広くなり泳ぎやすくなるほかに
目が大きくなり光を敏感に感じ取るようになります。
ということは常夜灯の下に集まるので
定石通りポイントはライト周りとなってきます。
まだまだゴカイの話は尽きませんが
引かれそうなのでこの辺りにしておきます(笑)
こうして研究対象としてみると
バチ抜けと一言で済ませていた世界が
とても広く細分化されている事に気づきます。
シーバスには様々なベイトパターンがありますが
他の小魚然り甲殻類然り
ざっくりではなく細かく見ていく事が
シーバスゲームに広がりを与えてくれるのかな
と思う今日この頃です・・・。
邪道モニター 新 拓也(鹿児島)