思い起こせば1ヶ月程前…。
我らがボス、藤澤さんより
『魚を釣ったらジョジョ立ちで写真を撮るように(笑)』
こんな指令が我ら邪道GUY′Sに下された。
(たしかに同じ様な写真ばかりじゃ面白くないけど、それにしでも“ジョジョ立ち”だと!?冗談だろ!?)
私は一瞬目を疑った。
(そんな恥ずかしい写真を、魚を持って撮れだなんて冗談じゃないぜ!)
しかし、全国に散らばる同志達から次々と送られてくる写真。
(マジかよ……。)
(ホントにジョジョ立ちしてるよ……。)
(おっ!?)
(おおおっ!?)
最初は敬遠していた私だったが、いつの間にかメンバーの写真を食い入る様に見つめる毎日。
キレ…
魚のポジショニング…
魅せ方…。
皆、多種多様ではあるが、どれもこれもガツン!と脳裏に焼き付いて離れない!
何だ!何なんだこの感覚は!
私はいつしか、これまでに経験のない高揚感に包まれていた。
「ジョジョ立ち……。と、撮りてぇ……。」
そして迎えた9月の初旬。
ようやく、その時は訪れた。
小さいながらも数匹のシーバスと戯れ、いざ写真撮影。
現場には私一人。
河川に入水しながらの撮影。
もちろんカメラは防水。
魚は既にスタンバっている。
後はポーズ決めるだけだ。
しかし、ちょうどその時、土手の上にポイントを見渡すアングラーの姿!
明らかに、魚を手にしている私を見つめている。
何たるタイミング!
(頼む!早くどっか行ってくれ!)
しかし、向こうもこちらから目を離す素振りがない!
モタモタしている時間はない!
魚が弱ってしまう前に撮らなければ!
(え~いままよ!)
私は思い切って、持てる術の全てを出し切り、まるでそのアングラーに見せつけるかの如く、初のジョジョ立ちをぶちかました。
燦々と注ぐ太陽の元、未だかつてした事のない身体の反り、クロス、立ち。
(ああ……キモチイイ~~)
やってしまった。
完全にパンドラの箱を開けてしまった。
早速、撮れた写真を見て、膝から崩れ落ちる……
「か、かっこええがや………」
この先いずれ、“マカンコウサッポウ”も解禁になるかもしれない……。
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じょじょじょ!
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